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血液透析とは

どんな治療? 人間とは異なる? 具体的には何をする?

血液透析のしくみ

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血液透析とは動物から血液を取り出してダイアライザーという装置で浄化し、体に戻す治療法のことです。
体の中の老廃物は腎臓から排泄しますが、腎臓の機能が低下し老廃物を排出することのできなくなった時に血液透析を行います。

​血液透析の適応

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・急性腎障害

・慢性腎臓病の急性増悪

・中毒物質の除去

動物医療では

主にこの2つで実施

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人では「慢性腎臓病」の末期患者に対して血液透析を行うことが一般的です。
 

しかし犬や猫では様々な問題から慢性腎臓病の末期患者のための透析はほとんど行われていません。

 

一般的に腎臓の機能が急激に低下しても回復の見込みがある「急性腎障害」または「慢性腎臓病の急性増悪」で血液透析を行います。


また種類にもよりますが、まだ症状の出る前の中毒物質の除去のためにも血液透析を行うことがあります。

腎臓の病気について→
腎臓の病気をご覧ください。

血液透析の具体的な手順

血液透析の具体的な手順.png

【動物専用の血液透析機】

これは動物用の血液透析機です。透析液の作成や血液回路を回します。
動物用ですので人の透析機よりも体外に出す血液の量を抑えることができます。

血液透析の手順(カテーテル)

カテーテル

血液透析の手順(カテーテル挿入の様子).JPG

カテーテル挿入の様子

血液透析の手順(透析中の様子).jpg

透析中の様子

血液透析の手順(カテーテル挿入時の様子).jpg

カテーテル挿入時の様子

右の頸静脈からカテーテルを挿入し、先端が心臓近くの大血管に来るように固定します。
血液を抜くのも戻すのもこの1本のカテーテルから行います。

血液透析の手順(ダイアライザー).jpg

ダイアライザー

血液透析の手順(ダイアライザー2).jpg

ダイアライザーの中には約1万本ものファイバーが入っていて、その中を血液が、外を透析液が流れています。ファイバーの壁は特殊な膜でできていて、不要な物質を血液中から透析液側に、必要な物質を透析液から血液中に移動します。

血液透析の様子(実際の映像)

こちらが実際の血液透析を行っている動画になります。

​実際の症例のデータ
実際の症例データ.png

これはある透析を受けた猫の入院中の推移です。

血液透析では副作用の関係で一度の処置で体の中の老廃物を取り除けるわけではありません。

数日かけて徐々に老廃物を取り除いていきます。
この症例の経過については症例紹介ページの
症例3をご覧ください。

実際の症例データ②

これは私がこの5年間で行った血液透析の治療成績です。今まではほとんど助けられなかった命を、血液透析を行うことでここまで救うことができます。

犬の透析原因疾患

犬の透析原因疾患

猫の透析原因疾患

猫の透析原因疾患

当院で血液透析を行なった症例の原因疾患の内訳です。犬や猫ではいつの間にか毒物を摂取したりすることが少なくなく、原因不明の急性腎障害が大きな割合を占めます。

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